「何かアロマを使っているんですか?」お客様が驚いた、Troneのタオルの香りが優しい理由と、梅雨の生乾き臭の意外な関係

先日、サロンで施術を受けられたお客様から、興味深いご質問をいただきました。
「施術のときに、お顔に当てるタオルの香りがすごく優しくて心地いいですね。何か特別なアロマを使ってお洗濯されているんですか?」
私が「実は、アロマも柔軟剤も、何も使わずに洗っているんですよ」とお答えすると、お客様はとても驚かれていました。
お話を伺うと、ここ最近のジメジメした湿気のせいもあって、お家のタオルの「生乾き臭」に悩まされているとのこと。なんとかニオイを消したくて、香りの強い柔軟剤を使っているけれど、なかなか解決しないのも、この時期多いのではないでしょうか
今回は、そんな毎日の洗濯物と、ついつい頼りたくなる「柔軟剤」の、ちょっと意外な裏話をお届けします。
ニオイを消したくて「足し算」していませんか?
お気に入りのタオルがなんだか臭うとき、私たちはつい「もっと良い香りの柔軟剤を入れよう」「消臭効果の高いものを足そう」と、香りの“足し算”をしてしまいがちです。
でも、実はそれがニオイを長引かせる原因になっているかもしれません。
そもそも柔軟剤とは、どんな仕組みで衣類を柔らかくしているかご存知ですか? 一言で言うと、柔軟剤は「繊維の表面を油の膜でコーティングするリンス」のようなものです。
適量であれば一時的にふんわりしますが、毎日使い続けると、タオルの繊維にどんどん「油の膜」が蓄積されていってしまいます。
油膜が引き起こす「タオルの悲鳴」
繊維が油の膜でガチガチに覆われてしまうと、タオルは以下のような状態になってしまいます。
- 水を吸わなくなる 油は水を弾きます。お風呂上がりに体を拭いても、なんだか水分が肌に残るような気がするタオルは、柔軟剤の使いすぎで吸水性が落ちているサインです。
- 汚れや雑菌を吸い寄せる 蓄積した油膜は、まるで「粘着シート」のようになってしまいます。洗濯しても落としきれなかった汗、皮脂、そして洗濯槽の裏側のカビや汚れをペタペタと引き寄せてしまうのです。
この「油膜に絡みついた汚れや雑菌」が、梅雨の湿気を吸った瞬間に、あのイヤな「生乾き臭」となって放たれます。 ニオイを消すためにさらに柔軟剤を足すと、さらに油膜が厚くなり、より雑菌が繁殖しやすくなる……という、ちょっぴり切ない悪循環に陥ってしまうのです。
タオルに黒いぽつぽつしたカビも生えやすくなります。
せっかくの「本物の香り」を消さないために
Troneがサロンの洗濯に柔軟剤を使わない理由は、肌への優しさや吸水性のためだけではありません。
柔軟剤に使われている人工香料は、とても強く、繊維に長く残るように作られています。その人工的な香りがサロンに残っていると、私たちが本当に届けたい「植物本来のピュアな精油の香り」や、その素晴らしいはたらきを、打ち消して遮ってしまうのです。
何も足さない、すっぴんのタオルだからこそ、お客様がお顔をうずめた瞬間に、体に負担のない本当の心地よさを肌で感じていただけるのだと思っています。
とはいっても、やはりオイルは普通の生活レベル以上のオイルがタオルにつきやすいので、オイルの酸化臭も出やすいのが現状です。サロン用タオルは、普段は通常の洗濯。定期的にオイルサロン専用の洗剤を使います。チェーン店などタオルを大量に使う、タオルを干すスペースがない、という環境のサロンは、洗濯業者に依頼する場合もあります。前に勤めていたサロンはそうでしたが、タオルがゴワゴワ、汚い、臭い。自分でサロンをする時は、大変でも、自分で洗濯しよう、と決めていました。お客様の肌に触れるものは、自分たちも使っていて心地いいと感じるもの、ということは常に意識してます。
今日からできる「すっぴんリセット術」
もし、お家のタオルのニオイや吸水性が気になったら、まずは1週間、柔軟剤を完全に「引き算」して、洗剤だけで洗ってみてください。
「え、ゴワゴワにならない?」と不安になるかもしれませんが、何回か洗ううちに蓄積していた油膜が抜け、繊維が本来の軽さを取り戻して、空気を含んでふんわりと立ち上がるようになります。
💡 すでに油膜でガチガチ・臭うときのリセット法: もし、洗剤だけに変えてもニオイが残る場合は、40度くらいのお湯に「クエン酸(またはお酢)」を少し溶かし、そこにタオルをしばらく浸け置きしてから、いつも通り洗濯機(柔軟剤なし)で洗ってみてください。 クエン酸が古くなった油膜やアルカリ性の汚れをすっきりと中和し、驚くほど無臭で、気持ちよく水を吸うタオルに生まれ変わります。
日々の暮らしのなかで、私たちは良かれと思ってたくさんのものを「足し算」してしまいがちです。
でも、少しだけ勇気を出して「引き算」してみると、素材が本来持っている心地よさや、お家の中の空気の軽さに気づくことができます。
ジメジメした季節ですが、お家の洗濯から小さな「引き算の心地よさ」、ぜひ試してみてくださいね。
もう一つのチェックポイント「水量」
大体の洗濯機に搭載のエコモード、実は洗濯量に対して、水量が十分でない可能性があります。大体の家庭では、ボタンを押すと勝手に洗濯物に対して水量を判断して、洗剤の量を決めてくれる、というのが今の洗濯機だと思います。一度、確認してもらいたいのは、スタートボタンを押して、水が洗濯槽に溜まったところで、洗濯物がしっかり水に沈んでいるかどうか。私の家の洗濯機はエコモードだと、ギリギリ衣類が湿る程度。汚れは界面活性剤によって水に浮かせます。浮かせるためのスペース(水)がないと汚れは落ちません。
💧 クエン酸の量の目安(水量に対して)
洗濯機の水量に合わせて、以下の量を参考にしてください。
- 水 30L のとき:クエン酸 小さじ1(約5g)
- 水 45L のとき:クエン酸 大さじ1/2(約7.5g)
- 水 60L のとき:クエン酸 大さじ1(約15g)
🧼 溶かして入れる?使い方の手順
「溶かしてから入れる」のが大正解です!粉のまま入れると溶け残ってムラになることがあるので、以下のどちらかの方法で使ってみてください。
方法A:【一番ラク!】柔軟剤ポケットに入れる
いつもの柔軟剤を入れる場所に、あらかじめ溶かしたクエン酸水を入れておく方法です。洗濯機が「最後のすすぎ」のタイミングで自動的に投入してくれます。
- コップに少量の水(50〜100ml程度)を入れる。
- そこに上記の目安量のクエン酸を入れて、スプーンなどでよく混ぜて溶かす。
- 洗濯を回す前に、洗濯機の「柔軟剤投入口」にそれを注いで、あとは普通にスタートボタンを押すだけ!
方法B:【しっかり消臭!】お湯で浸け置きしてから洗う(※ニオイが強いとき)
すでに油膜がガチガチで生乾き臭が染み付いているタオルの場合は、洗濯機に回す前に、洗面器やバケツで「ぬるま湯(40度前後)+クエン酸」で浸け置きするのが一番効果的です。
- 洗面器やバケツに40度くらいのお湯を張り、クエン酸を大さじ1/2〜1ほど入れてよく溶かす。
- タオルを30分〜1時間ほど浸けておく。
- 軽く絞って洗濯機に入れ、柔軟剤は使わずに、いつもの洗剤だけで普通に洗濯(&脱水・乾燥)する。
上記の方法でも、臭いが取れない、黒いつぶつぶカビが発生してるという場合は、タオルの取り換え時期かもしれません。
洗濯の仕方は、家庭や洗濯機によって様々、どれが正解、何が正しいは、専門家であれば、もっと色々な洗濯法があると思います。もしかしたら、衣類の臭いの原因は体臭かもしれません(体臭の話はまたいずれ)。コマーシャルの「○○で香りを+」それだけ香らせる必要がある背景が今の社会にはあるのかもしれない。ただ、過度になりすぎて、鼻が麻痺してる若者が多い、とも感じています。鼻の麻痺は味覚の麻痺にも繋がります。麻痺してる分もっと強いものを求めます。脳は強い刺激を受け続けるため、その分負担も大きくなります。この連鎖は、1度どこかで止めないと、どこかで支障が出てくるときがあるかもしれない。見えない分、気付きにくい、治験の少ない分野で、なかなか説得力のある説明がしにくい香り事。少しでも、あ、確かに、と思ってくださる方が増えていってくれるといいな、と思っています。
