【厳谷裁松】~今伝えたい禅語~
「がんこくにまつをうえる」
厳谷とは険しい谷の岩肌。岩だらけの場所に松の苗を植えても、ちゃんと育たないかもしれない、途中で枯れてしまうかもしれない。生きている間に、大きく成長する姿が見れないかもしれない。しかし、そんな事は無駄だ、と言って、だれも苗木を植える人がいなくなってしまえば、世の中の険しい場所には永遠に荒れた土地。
未来を信じて、自分の思いや、やっていることが、後世に引き継がれていくことを信じてやり続けることが大事、という意味の禅語です。
巌谷は人の荒れた心。松は仏の心
今の社会は、色んなものが多種多様。すぐに切り替えたり、切り替わったりする世の中です。結果がすぐに出なければ、すぐに切り捨てる。それができる社会。特に若い子たちは、それが必要な時もあるかもしれません。
そんな社会の中で、受け継がれてきている日本の文化、伝統、産業。人から人へ、親から子へ、各地域に継がれてきているものがたくさんあります。しかし、若い人の減少、継いで来た人の高齢化で、日本の各地地域に残る大切な文化が消えつつある現実。
今の日本の状況も巌谷、と言える気がします。
時代や気候、環境の変化で、変えていかないといけない事もたくさんあるかもしれない。
それでも、日本にしかない文化は日本の宝として残さないといけないと、私は思っています。
一人の力では、どうにもできないとやめてしまえば、そこですべては終わってしまします。
一人でも、続けていける事、未来につながると信じて続けていけば、協力してくれる人と出会えるかもしれない、輪が広がるかもしれない、輪が広がらなくても、誰かに思いが託せたら、共感してくれる人がいれば、自分が続けている事に意味がある。
檜や杉は日本固有の木
杉の学名はCryptomeria japonica(クリプトメリア ヤポニカ)日本の宝という意味。昔から生活には欠かせない木です。日本人は、日本の木や草花を薬や生活に取り入れてきた文化があります。ふもとに生えていた植物で健康を維持してきた文化もあります。
香りで心身を整える
香りで大きな病気の予防になる。これは私が信じて続けている事。特に日本人には日本の植物の香りが本能的に受け入れやすい。まだまだ、世の中には広まっていない事だけど、共感して、サロンに来てくれる人、ワークショップに参加してくれる人、香りの持つ力に体感してくれる人は増えてきていることは確か。
香りは薬には勝てないから、とやめてしまうのは簡単だけど、香りを頼りにしている人が一人でもいるなら、私はこの仕事を続けていきたい。
そして、日本の残された文化、伝統、産業の何か一つでも、未来につなぐ人になりたい。
巌谷裁松
皆さんにとって、お子様や未来につなげていきたい大切な事、願いはありますか?
こんな世の中だから、とあきらめずにひるまずに続けていってください。
2024年の目標は私の母の実家、新潟県新発田市の伝統食【笹団子】をおばあちゃんから伝授してもらって、引き継ぐ事。
工場で作る笹団子とは、比べ物にならないおばあちゃんの笹団子、みんなに食べてもらいたい!知ってもらいたい!つなげていきたい!